既製品ボックスカルバート
- ku-kan
- 2021年10月19日
- 読了時間: 1分

トンネルのようにロの字形断面が一方向に延びて成り立っている構造を
ボックスカルバート構造といいます。
建築では車庫などにこの構造を使う例がありますが、
中にはこれを現場で施工するのではなく、
工場で既に造られた既製品を使用する場合があります。
先日これを使用する計画の構造計算のご依頼を意匠設計者から受けました。
送られてきた配筋図が立派だったため、
おそらく既製品の業者が先に構造計算して描いた図面だろうから、
わざわざ弊社が計算で安全を確認する必要などないのではないかと
一瞬思ったほどでしたが、
実際計算してみるとあちこち鉄筋量がNGになり、驚きました。
計画物件は地中に埋まり、北、西の2方向から土圧を受けていたので、
試しにこの土圧をないものとして再計算してみたら、すべてOKでした。
つまり送られてきた既製品ボックスカルバートは地上用で、
土中に埋めて使用することを想定していない商品であることが想像できました。
何もチェックせずにこれを当該現場に使っていたら、
長い間にあちこちヒビが入っていたかもしれません。
既製品を使う際は注意が必要だと気付かされた物件でした。
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